2017-04-04 12:08:27
ガン患者、家を買う?8
日記
前回見に行ったマンションの販売員が、売れ残っているという物件を見に行くことにした。すでに入居が始まっている。残っているのは5部屋。全て南向きで日当たりは期待できそうだ。
今回は、平日に僕一人で行くことにした。
場所は今住んでいる所から南に自転車で10分ほど行ったところ。たまに買い物に行くよく知っている土地だ。そして妻の職場にも近い。
駅前の事務所で説明を受け、現地まで徒歩で向かう。案内では駅から7分。おそらく歩きが遅くなっている僕の足では10分ほどだ。
今回担当してくれた販売員は、なかなか話しやすい方だった。
歩きながらローンの金利の話になったとき彼は
「ローンを組むとき私は固定金利をオススメします」
「他のところはみんな変動金利で試算を出しますけどどうして固定金利がいいのですか?」
「今のように住宅価格が高くなっていると金利は下がります。この先おそらく住宅価格は下がるでしょう。その時は金利が上がると考えられます」。
「超低金利と言われている今こそ固定で」と言い切った。
そしてこう続けた、
「月々このくらいの支払いですよと試算を見せるとき、変動金利の最安値のところで試算するものなんです。そうすると、より安く魅力的に見える。これから金利が上がるのなら固定金利の方が安心でしょう。過去の変動から考えると700万ほどの変化が出ると思いますよ。」
実はこの考え、最初にお願いしたファイナンシャルプランナーと全く同じ意見だった。信頼できる販売員だと思い。
僕も病気のこと、どうして家を買おうと思ったかなど話した。
「ならば早く決断された方がいいですね。私たち販売員で値引きするのには限界があります。あとは売主がどう判断するかです。あなたのご事情も値引き交渉の材料にしましょう。売主からいい返事が得られるかも知れません。」
その話を聞いて、さらに気に入った。ステキな販売員だ。
現地に着いて驚いた。今回の物件は最初に見学した中古マンションの真後ろだった。前回の見学で後ろに新築マンションがあったとは気づかなかった。
内覧する部屋は4部屋、はじめは1階庭付き。
しかし庭に面した向かいの一軒家の圧迫で、冬は陰になりそう。窮屈に感じる。実はこの部屋、モデルルームとして使っていたため、家具もついてくるそうだ。
しかしこの圧迫感はきつい。
「もう少し抜けのいい部屋で・・・」
気を取りなして2階の部屋に。ここは向かいの一軒家の屋根のよりちょっとだけ上だ。大きなアンテナのようなもの日当たりは望める。しかし一軒家が立て替えをすると・・・
そして3部屋は5階の最上階。日当たりは充分。最初に見学した中古物件が目の前に有り眺望がいいとは言いがたいが、一軒家の並び一列と中古物件の駐車場を挟むためある程度の距離は保たれている。ベランダに出て少し首を右にふれは何とか良い景色も望める。
部屋は使いやすそうだ。おそらく妻も気に入るだろう。
押入はなくウォークインクローゼットが1つ。しかし柱の影響でちょっと形はいびつで収納力は劣る。
最後の4部屋目は3部屋目の隣の部屋だ。中はとほとんど同じだが、クローゼットの形はちゃんと長方形で収納力はこの部屋が勝る。ベランダからの眺望も一軒だけ隣ということもあり先ほどよりも多少抜けている。しかしベランダはデザイン上ちょっとだけこの部屋の方が狭い。そして価格もこちらの方が高い。
「3部屋目と4部屋目だなと」おもい内覧は終わった。早く妻に見せたい。
おそらくここで決まるだろうと思い家路につく。
家に帰るとすぐに電話が鳴った。妻からだ
「仕事は終わったけど、部屋どうだった?」
「僕も今帰りってきた。気に入ると思うよ。」
「そうだならばまだ陽があるから、直接物件に行けない?」
そう、その日にもう一度内覧をお願いして見に行ったのだ。
妻の感想もおおかた同じ。販売員の方が最後にひとこと。
販売員は「場所違うけど実は私も同じ形の部屋に住んでいます。妻と娘2人ですが使いやすい間取りですよ」 最後の一押しだ。
一応保留にして今までまわった物件を整理する事にした。
その中で、妻と僕の考えの違いが明らかになった。意見の衝突である。
ありがとう!をしている会員
コダック
奥様との考えの違いは、後々問題になることもあるので、そこはじっくり話し合い、お互いに納得いくまで検討された方が宜しいかと思います。
物件は当然ですが、販売員の対応もよく見極めましょう。
2017-04-04 12:30:10
どろん
家を買うシリーズいつも楽しみにしています。
ところで、ガン患者として将来の療養生活を想定した住居選びの視点はありましたか?
ぱっと思いつくのは、病院からの距離とかバリアフリーとかですが。。
後のネタでしたらごめんなさい。
2017-04-05 06:54:13
メガネスキー
ガン患者として家を買うにあたり療養生活で気にしているのは、
通っている病院までの距離と交通機関です。
今休んでる仕事もしたいので、できれば午前中病院に行って午後前には会社に着くようにできる距離。
自転車や電車やバス交通手段にはこだわらなかったですね。
ざっくり言うと通院にストレスがない距離。ここしか考えていなかったですね。
2017-04-05 08:15:48
りっち
毎回、病院の待ち時間に、読ませて頂いております。幸せなマイホームは手に入るのか?!奥さまとの続きが気になります。
2017-04-05 11:44:39
スミレ
お疲れさまです!
毎回連載を楽しみにしています。
とても参考になります。ありがとうございます。続きが楽しみです♪
うちも生まれて初めて、マンションのモデルルームを、4/9(日)に夫婦で見学する事になりました。
でも私のようなステージ4のがん患者、しかも還暦で、ローンを組めるのか?心配です。
旦那の名義でローンを組むしかないかも…。
今住んでいるところから徒歩10分で、今よりも駅に近くなるので、住環境はバッチリですが、購入資金が予算オーバーで困ったものです。
うちは子ども(一人息子)24歳が自閉症なので、分譲マンションを子どもに残したいのが主な購入理由です。
親亡きあとは、精神障害者の一人暮らしだと、賃貸マンションやアパートは家主さんがなかなか貸してくれないそうなので、取り敢えず分譲を買うしかないので…。
2017-04-06 15:33:38