こどもをもつがん患者でつながろう

c-hiho

東京都 / 乳がん / ステージ2

2020-02-19 13:44:10

はじめて大学病院へ

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日記

2019/10/26(土) →ガン発覚(?)2日目

何も知らない子供達を、何もわからない夫に預けて、ひとりで大学病院へ。

初めての大学病院は建物に入るなりすごい人。
ベンチというベンチに人が座っている。通路という通路に人が流れている。

入ってすぐの案内スペースで、紹介状があって予約している初診の者ですが…というと
案内の人が手慣れた様子で指示してくれる。
そうしてたどり着いた「初診受付」でまるまる1時間以上待たされる。
「診察予約時間の1時間前には来てください」と言われたが本当にこんなにかかるとは思わなかった。

その後、もらった地図に示された乳腺外科の先生の診察室まで
長い廊下をぬけ、エスカレーターで3階まで上って、キョロキョロしながらようやくたどり着く。
そこでもまた受付をして、ようやく診てもらえると思ったけど、そこからまた待つ。
はぁ。なんだかスタンプラリーのようです。

病院に到着して2時間近くが経って、ようやく診察室へ。紹介状にあった名前の先生とようやく対面。
とっても優しそうで物腰柔らかな男の先生。
「今日はどうしましたか」と始まって、私の話の後に触診。

「これは確かに何かあるね。」
「今日このままマンモグラフィーを撮り、針生検もしてしまい、MRIの予約をしましょう。」と言われる。

先生の口調は変わらず優しいままだけれども、まったく迷ったり考えたりする様子のないところに
あぁ、やっぱりコレきっと、もう完全にガンなんだなぁ。と思わされる。

マンモと針生検のあとはここに戻ってきますか?と聞くと、
「今日は結果は出ないので検査用の血液を採って、そのまま帰って良いですよ。」とのこと。
だったら質問できるのは今しかない。

検査結果が出ないことには何もはっきりとは言えないんでしょうが、と前置きして、
これがガンだったら、今日やる検査の結果を見ればある程度の治療内容やスケジュールは見えますか、と聞くと
「針生検の結果が出たら、乳ガンについては一度きちんと話せますよ。」と答え、
検査結果をできるだけ早く聞きたいと言うと、2週間後に予約したMRI検査より前に診察の予約を入れてくれた。
では、結果を聞く時には、夫が同伴できたら一緒に聞いた方が良いですか、と聞くと
「可能であればその方が良いですね。」と言われ、自分で聞き出した答えなのになんだかショックを受けた。

お礼を言って診察室を出ると、またスタンプラリーのように1階に行ってマンモグラフィーを撮り、
同意書を書いてから3階の処置室に入って針生検をしてくれる外科の先生を待った。

若く優しいナースが同意書を一緒に見てくれてから「先生が来るまでちょっと待ってくださいね」と出て行った。
カーテンに囲われたベッドで仰向けになって天井を見ていたら
なんだか急に怖くなって、涙が出た。

「先生もう来ますよ」とカーテンから顔を出したナースが涙に気づいて心配してくれたが
外科の若い女の先生は入ってきて準備をはじめつつ涙のことはスルーしてくれた。
その二人の反応を見て、私はなんだかありがたいような不安なような、とにかく孤独な恐怖をを感じた。

針生検は麻酔が痛かったけど、音が大きいばっかりで思ってたより痛くなかった。
でも刺してた何かを引き抜いた時に血がタラーッと垂れる感覚があってこわかった。
右胸のしこりと右脇リンパの組織を採った。

若く優しいナースにいたわられながら後処置をしてもらい
最後にたくさんの人が役所の窓口みたいに並んで血を採られる採血コーナーへ向かった。

そこでは年配のナースが手慣れた感じで何かに6本分の血を採ると言う。
「ではチクッとしますよ~」と言われ、腕に針が刺さり、チューチューと吸い上げられる血を見ていたら
またもなんだかどうしようもなくなって、泣いてしまった。

手慣れたナースは血を吸い上げながらティッシュを箱ごとくれて、
「私たちはここでは詳しく聞けないんだけど大丈夫?落ち着くまでゆっくりしていきなさいね。」と言ってじっとこっちを見た。
もらったティッシュで鼻を何度もかんで、ありがとうございましたと席を立ったら
「気をつけて、帰るのよ。」と言ってくれて、私はまたちょっと泣いた。

帰宅後はフツーに。子供たちとフツーの土曜日を過ごした。過ごせた。と思う。けどわかんない。

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