2020-10-11 15:21:20
こどもと話そう 〜がんのこと・いのちのこと〜
日記
トップページでもご紹介いただいていますが、来週土曜日から(10/17〜10/30)大阪ピアスギャラリーにてえほんの塔というイベントが開催され、えほんプロジェクトも参加させていただきます。
https://peraichi.com/landing_pages/view/ehonnotou
「ママのバレッタ」の原画展は去年の東京から始まって、ありがたいことにこれまで静岡、大阪、愛媛、岐阜、長野〜と旅してまいりました。
最初に東京で原画展をやってみようと始めたときは、まさかこんなふうに長い旅ができるなんて思ってもみませんでした。
この春からはコロナの影響で軒並みイベントが中止になる中、えほんプロジェクトととしてもどう身動きをとったらいいか分からず、私自身はもういろんなことをあきらめかけていました。
そんな時にこんなコロナ禍の中であってもお声をかけて尽力してくださる方々がいらして、岐阜も長野も、そして今回の大阪でのイベントにもつながりました。
ここにきて私はようやく、今までみんなで撒いてきた種が少しずつ芽が出てるのかもしれないと思えました。
みんなとは決してえほんプロジェクトメンバーだけではありません。
えほんプロジェクト発足以来、ここに集う多くの仲間が関わり、発信し、自らの問題として考えてきてくれたからこそです。
えほんプロジェクトを育ててくれたのは、他でもないがんに向き合っている親子だと思っています。
子育て世代のがん患者やそのこどもたちが一定数存在するといっても、がん患者全体からみても、ましてや子育て世代全体からみれば明らかに私たちはマイノリティです。
最初、絵本を出版したいと方々の出版社に相談した時、コンセプトはよくてもターゲットが狭い、売れないものは商業出版は厳しいとはっきり言われました。
あたりまえのことです。
だから紆余曲折を経て商業出版に漕ぎつけても、それをどう広めていくかは大きな課題でした。
絵本の実績がある出版社ではなかったし、黙っていては誰も店頭にも置いてくれません。
何より、そんな私たちの声に関心を持ってくれる人はいるのだろうか?
そう思いながら、それでも少しでも声を届けるには自分たち自身が動くしかない…と恐る恐る始めた原画展でした。
そこでは「もう一つのママのバレッタ」として、絵本に込めた思いを作者のリンママさんに綴っていただき、原画1枚1枚に添えました。
原画を通してそこに込められた思いを知っていただく。
それこそが、私たち"こどもをもつがん患者"が社会に対して伝えたかったことであり、共に考えてもらいたいことです。
「ママのバレッタ」は、こどもとがんを話すきっかけになればというえほんプロジェクトの切なる思いから生まれました。
私たちが何のためにこの絵本を作ったか?
何のためにこのプロジェクトを立ち上げ活動を続けているか?
活動しているといつもこの原点に立ち返らされます。
「決して原点を見失ってはいけない。
時と共に流れと共にいろんなことが変化していく。気がつくとブレているのが普通。だからこそ"何のためにやるのか"をいつも意識しないといけない。」
そう繰り返し語っていたのはyskさんです。
「こんな理不尽でしかない現実にどうやって立ち向かう?自分たちが楽しまなくちゃ続かないでしょう?だから楽しんでやろうよ。」
そう言っていつも笑いをくれたのはミーさんです。
彼らのことばは今も私の中で生き続けています。
彼らだけでなく、こどものことをずっと案じ続けていたあっち支部に渡った素敵なお父さん、お母さんたち。
その生きざまは今も多くのことを教えてくれています。
こどもにどう伝えればいいの?
どこまで伝えればいいの?
こどもに悪い影響を与えないかな?
こどもを悲しませたくない…
こどもがいるがん患者なら誰もが抱く思いでしょう。
そう思った絵本好きであったり、何かやりたい仲間で立ち上げたのがえほんプロジェクトです。
みんな悩んで迷いながら歩んできました。
正解が何かなんて誰にもわかりません。
でも、伝えるにしろ伝えないにしろ、家族である以上こどもを巻き込まないことなんてできません。
何も言わなくても、こどもたちは私たち大人が思っている以上に現実をみて感じています。
そのこどもたちに私たちは親としてどうあるべきか問われてしまいます。
でも、それは親だけが背負わなくてもいいんじゃないかとも思うようになりました。
親子だけで背負うのではなく、医療者も学校も、私たちをとりまく社会も巻き込んでいいのではないかと。
こどもを全ての困難から守ることなんてできません。
がんに限らず困難にぶつかったこどもたちをサポートしていくことは、社会を支えることでもあると思うのです。
なぜなら、いずれそのこどもたちが社会を支えてくれるのだから。
こどもたちが望んでいるのは同情ではなく理解です。
今回そういう思いを込めて初めて
「こどもと話そう〜がんのこと・いのちのこと〜」
というテーマで絵本の展示を行うことにしました。
インスタでも随時紹介してきた、えほんPJメンバーによる心に残る1冊の他、がんやいのちのことをこどもと話すきっかけになる絵本、深いかなしみの中で支えになる絵本など、これまで出会ってきたたくさんの絵本たちを紹介しようと思っています。
それに伴いえほんプロジェクトの本棚も作りました。
みなさまのおすすめの絵本もあったらぜひ教えてくださいね。
https://booklog.jp/users/cpehonpj
えほんの塔のイベントは他にも親子で楽しめる内容が盛りだくさんです。
ぜひお近くの方は足を運んでいただけたら嬉しいです。
えほんプロジェクト
ありがとう!をしている会員
ひろはし
コロナで開催されるか心配でしたが、色々と進んで良かったです。
えほんプロジェクトの思いが1人でも多くの方に伝わるといいなって思います(*^-^*)
2020-10-11 16:16:22
ellie
ひろはしさん、今回もたくさん力になってくださってありがとうございます。
とても心強く思っています。
お会いできるのがたのしみ✨
2020-10-11 17:54:49
ひろはし
私の方こそ、お会いできるのを楽しみにしています。
私の周りに沢山の仲間がいて、支えてもらってるおかげです。
CPで出会えた仲間達には本当に感謝です(*^-^*)
2020-10-11 18:38:54
りこ
エリーさん、沢山の気持ちのこもった展覧会、たくさんの場所で開催して頂き、ありがとうございます。絵本メンバーの心のこもったママのパレッタ、私も見に行かせて貰いました。泣くまいと思っていったのですが、りんママさんの柔らかい優しい色彩、そして、特別出演のりく君とミ-さんを見てたら涙が溢れ出てきました。初代メンバーもう会えないかと思うと、切なくて、寂しくて。でも病気で辛いなか、活動してくれたメンバー、絵本が完成して、出刷まで頑張ったメンバー、本当に頑張られて、こうやって繋いでくれるエリーさん、りんままさんに、
感謝の気持ちで、いっぱいです。
ありがとう。ありがとう。
2020-10-12 10:10:48
ellie
りこさん
嬉しいおことばありがとうございます。
何より励みになります。
正直、なんでこんなにせつなく悲しい思いしながらやっているんだろうって落ち込むこともしばしばです。
でもやっぱり初心に返ると、活動の火種を絶やしたくないなって思うんです。
そこにはこどもを想うみんなの願いが詰まっていますから。
応援してくださってこちらこそ感謝です。
ありがとう。
2020-10-12 21:25:06
ひろ
ellieさん
何度も読み返し、涙が出て
なかなかコメントをまとめられずにいます。
容赦なく、yskさんもミーさんも
他の仲間たちも連れて行ってしまった『がん』は憎い。
それでも、もうがんになる前の自分に戻る事はできない。それならば、今自分にできる事をしよう、そんな気持ちでいます。
原点を見失わない事、何の為にやるのか、を意識する事、自分が楽しむ事…
いつも心から納得させられたなぁ。さすがだなー、と思います。
もっと話したかったな。
もっとLINEしたかった。
あんなに楽しかったのに、何で…
毎年送っていた、ぐっちさんのお誕生日のメッセージも、今年は言葉が出てこなくて。
思っても仕方ないんだけど、
牡蠣の季節が来ると、牡蠣が大好きだと言ってくれたyskさんとミーさんの事を思い出す事が増えて、みんながいるあっち支部が恋しい。
恋しいってこんな気持ちなんだなぁって。
スーパーで見る月島もんじゃセットや、テレビから不意に流れる『紅』で、泣けてしまうのです?
すみません、かなり脱線しましたが、
悔しい想い、寂しい想い、
辛い、悲しい想いを乗り越えて
『ママのバレッタ』の出版と原画展開催の喜びがあるんだなぁと思うと、胸がいっぱいになってしまいました。
ellieさん、りんママさんをはじめ
絵本プロジェクトの皆さんの想いが
1人でも多くのみなさんに伝わりますよう願っております。
2020-10-12 21:22:01
ellie
ひろさん
コメントありがとう。
うん、うん、そうだよね…って思いながら読みました。
会いたいねぇ…ほんと会いたい。
また牡蠣の季節になるね。
私もね、牡蠣みると思い出すの。
月島のオイスターバーでyskさんとミーさんと
牡蠣の食べ比べして楽しかったな。
思い出すとめちゃくちゃ寂しくて悲しくなるんだけど、同じくらいそういうかけがえのない時間を一緒に過ごせたってしあわせだなぁって思います。
2020-10-12 21:47:41