2021-10-30 17:10:57
不安について
日記
寝室から見る秋模様?
がん専門看護師として職場にいるので1ヵ月にいっぺん同僚たちにテーマを決めてディスカッションと講義を行っています。今回のテーマは抗うつ剤について。
デンマークでは抗うつ薬を使うことに関して医療者は前向きな意見を持っています。がん協会のスクリーニングでは約半分の患者さんが抗うつ薬を使っていると結果が出ました。
みんな不安なんですよね。
どれだけ生きられるかわからない。治療による副作用。死に対する恐怖。治療によって起こるエンドレスに続く期待と不安。心配な家族の未来。検査結果待ちの長い時間。
誰だって何立ち向かうか分からなければ余計に不安になるもの。でも立ち向かう先がくっきりと見えていれば足元が悪かろうと前に進みたいと思えるんではないでしょうか?
例えるなら霧の中を闇雲に歩いている状態だと不安が増しますよね。どっちの方向に進んでいいのかそれとも立ち止まるべきなのか。先が見えないのってすごく怖いですよね。見えないが故に不安がさらに増しますよね。
でもそんな時、懐中電灯(看護)で時々先を照らして導いてあげるのが看護師の仕事だと思っています。
私が看護師としてできる事は恐怖や不安を少なくしてあげることと不安に対する援助ですね。
私の懐中電灯は「具体的な説明、ユーモア、心のこもった思いやりと気遣い、専門看護師として違った角度からのアドバイス。セッションを通しての自分への不安の気づき。
1例ですが…
目を閉じて想像してみてください。
あなたが海の中でただ1人浮かんでいるとします。自分ではコントロールできない状態です。
でもそんな時あなたは思い出します。私は泳ぐことができる。私は泳ぎ方を知っている。どっちの方向に進んでいいかはわからないけどでも進むことができる。
大切な事は自分がその能力を持っていると気づくこと。
さらにそして自分でゴムボート(安全圏)を作り出し、天気の状態を見ながら進むもよし、ひなたぼっこをするのもよし、波に任せていくのもよし。
いつかは丘にたどり着けるから。その過程を作るのは私自身であること。
泳ぎ方を思い出せない方は(不安が大きい)そんな時には抗うつ薬を使うのも一つの選択肢だと思っています。(効く、効かないは別にして…副作用も多々ありますしね)
大事なことは不安に押しつぶされそうな時は誰かの助けを借りることだと思います。
誰だって泳ぎ方さえ忘れてしまうほどパニックになることはあります。そんな時は不安に陥っている自分に思いやりを持って接してあげるほど良い効果はないと思っています♪
ありがとう!をしている会員
Puru
がんの治療を続けていると不安になることが多くなりますね。
そんな時、灯台のように道標となってもらえる人がいると本当にありがたいですね。
私の奥さんも看護師さんなので、時々相談に乗ってもらってます。
普段は激務の病棟みたいなので、家にいるときはできるだけゆっくりして欲しいから、
治療が辛くなったり、体がしんどくなった時だけ話を聞いてもらってます。
沢山の患者さんがいる中で、全員に同じように丁寧に接することは難しい事でしょうが、
それでも患者さんに寄り添って頂ける医療従事者の方がもっと増えて欲しいと願います。
2021-10-31 04:59:11
Larsen
Ruruさんへ
お返事ありがとうございます。
話し相手がいるのはとても良いことですね。
私の経験上多くの年配の男性の患者さんは自分の感情や気持ちをうまく伝えることができません。だから多くの男性の方がなんでこんなに不安があるんだと話をする機会が多いです。
恐れと不安は違います。恐れはただ漠然と訪れるもの、不安は何かに対して嫌な感情を持っている状態のことです。だから不安な時は何が不安なのか具体的に観察しそれに対して対処ができると言うことです。
だから患者さんが不安な時いろんな方法で患者さんが何に対して不安に思っているのか具体的に話し合うことで多くの不安は軽減できると思っています。原因自体は取り除くことができないけれどそれに対処する方法を学ぶ事はできるはずです。
海のイメージトレーニングは良い1例です。
私も時々泳ぎ方を忘れてしまうのでマインドフルネスを使い、パニックにならないように海のイメージトレーニングを行っていますよう ?
2021-10-31 12:50:27