2021-12-11 11:47:39
見えてるってことが大切じゃないんだ
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日記
朝から散歩
しんしんと雪が降るこんな日は森を歩きたい。ゆっくりと雪を踏み締めながら物思いに耽りたい。
ふと一つの詩人の言葉が浮かんでくる。
足あとは見えない…雪の日には見える…見えても見えなくてもみんな足あとつけて歩いてるんや。見えてるってことが大切じゃないんや。
見えないもの…なんやろ?
木の根っこ、風の音、愛情、空気、気持ち、命、色々なものが見えないけど大切なものなんや。
高見順さんの詩が鮮烈に思い出す。
ー 生と死の境には
生と死の境には
なにがあるのだろう
たとえば国と国の境は
戦争中にタイとビルマの国境の
ジャングルを越した時に見たけれど
そこには別になにもなかった
境界線などひいてなかった
赤道直下の海を通った時も
標識のごとき特別なものは見られなかった
否 そこには美しい濃紺の海があった
泰緬たいめん国境には美しい空があった
スコールのあとその空には美しい虹がかかった
生死の境にも美しい虹のごときものがかかっているのではないか
たとえ私の周囲が
そして私自身が
荒あれはてたジャングルだとしても
生きていきたいと改めて思った朝の散歩でした。
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