2022-08-30 03:35:36
痛みに関して自分の意見を持っていますか?
日記
がんにかかって困っていることはなんですか?
デンマークのがん患者さんに上記の質問をしたところ、70〜80%の色んなタイプのがん患者さんが痛みに関して困っていると答えています。
多くの患者さんが痛みとの付き合い方に悩み、コントロールの方法を模索している姿が浮かび上がってきた調査でした。
単純に痛みといっても色んな形の痛みがあります。
がんそのものによる痛み、口内炎や放射線治療の後遺症による痛み、栄養不足による痛み、治療によって行う痛み。これらの肉体的な痛みだけではなく、医療者による偏見や思いやりの欠けた態度における精神的な痛み、家族や友人たちにかかる社会的な痛み、金銭的なことに関する社会的な痛みや仕事にかかる精神的な痛み、実存的な生きることにかかる痛みなど色んな痛みがあると思います。
痛みを取り除くことや和らげることは医療者が責任を持って行う医療行為です。もし患者さんが痛み止めを増やすことに不安があるのならそれを取り除くことや納得のいく説明をしていくのも医療者の義務です。痛みとは身体的なものだけではなく、精神的なもの、社会的な痛み、なものも含まれています。
当然のことながら患者さんの痛みに関する希望も考慮して患者さんの痛みに関する要望のベストを探っていく必要があります。
はっきりと言うと疼痛コントロールが上手くいってないのなら医療者の疼痛コントロールの専門的な知識不足だと私は思っています。
デンマークでは疼痛コントロールに関して患者さんに幾つかの質問をして患者さんの希望の疼痛コントロールが行えるようにしています。
もしあなたが痛みに関して悩んでいるのならこの質問について少し考えてみると痛みに関して不安が軽減されるかもしれません。
1) あなたの痛みに関して知識はありますか?(なぜ痛いのか?)
2) 痛みを全部取り除いて欲しいですか?
3) モルヒネを使うことに不安はありますか?
4) 痛みがあなたの日常にどれだけ負担になっていますか?(1〜10までで表すと)
5) もし耐えられないほどの痛みが起こった時、意識を低下させて痛みを感じさせないようにできますがそれについてどう思いますか?それを望みますか?望まないのならどうしてですか?
6) 痛みについて家族や子供達と話し合っていますか?
7) 痛みに関して質問したいことや疑問に思っていることはありますか?
ちなみにいくつかの質問は私が看護師として患者さんにするもので、ガイドラインで決められたものではありません。あしからず。
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