2018-10-03 18:35:41
休復職がもたらす苦痛と、その緩和策とは
日記
ブログ「休復職がもたらす苦痛と、その緩和策とは」を書いてみました。
https://ameblo.jp/hanaki-yuusuke/entry-12409365875.html
自身の抱えている苦痛についてもまとめています。よろしければ、ご一読くださいませ。
(以下、本文転載)
先日、退社後に、勤務先の福利厚生であるメンタルヘルスカウンセリングに行ってきました。
僕は、メンタル的にきついときもそうでないときも、入社以降定期的にこのカウンセリングを受けており、その結果、大きなメンタルダウンなく、今に至っています(フィジカル的にはダウンしてしまいましたが苦笑)。
今回は、次のようなテーマでカウンセラーさん(男性)と話してきましたので、ちょっと皆さんにもシェアしますね(以下の原稿のドラフトを事前に作ってからカウンセリングに臨みました)。
◆
末期がんにかかった際に経験する苦痛のことを「全人的苦痛(トータルペイン)」(D.C.ソンダース氏提唱)と呼び、大きくは以下の4つに分類されます。
1.身体的苦痛(痛み、他の身体症状など)
2.精神的苦痛(不安、うつ状態など)
3.社会的苦痛(経済的な問題、家庭内の問題など)
4.スピリチュアルな苦痛(死への恐怖、自責の念、価値観の変化など)
これらは互いに影響するもので、僕自身、がん発覚から治療中に至るまで、抱えてきた苦痛でもあります。
おかげさまで乗り越えられたものもあれば、乗り越えられずに現在抱えている苦痛もあります。
また、これらは何も治療が終わり、がんが消滅したからといってなくなるわけではありません。
逆に、病巣がなくなったことで新たに生まれる悩みもあります。例えば、僕の場合は以下のようなものです。
◆◆◆
1.身体的苦痛
・日々の副作用
・体力の低下(疲れやすいなど)
・生活上の制約(飲酒制限など)
など
2.精神的苦痛
・再発・転移等の不安
・経過観察にかかる検査に関する心理的負荷
・周囲への迷惑(をかけているんじゃないかという不安)
など
3.社会的苦痛
・賃金や収入の減少
・キャリアや目標設定の見直し(最悪の場合は、退職せざるを得なかったり、社内で降格してしまったりということもあるでしょう)
4.スピリチュアルな苦痛
・セルフイメージの見直し((例)健康でバリバリやっている社員 → 病気罹患しさまざまな制約がある社員)
など
◆◆◆
普段は、ポジティブな面に目を向けるようにしていますし、僕の場合は社内外にさまざまなサポートがあったため比較的恵まれていたのは間違いありませんが、それでも現実を客観的に見れば、無事復職できたとしてもこうした苦痛が伴うことは事実です。
だからこそ、現在、心身ともに健康体の方にお伝えしたいのは、「予防」の重要性です。
苦痛を経験したからこそ分かったことですが、やはりこうしたことは経験しないに越したことはありません。
長年続けていたことを断念しなければいけないこともありますし、これまでと同じようにはできないことも増えてきます。
特に、何か一つのことに人生を賭けてきたような方には想像を絶する苦しみになるでしょう。
そのために、日ごろからちょっとした健康への配慮を続けていくことが大切だと思いますし、それが罹患してしまった僕から伝えられることかと思います。
でも、一方で、上記のような苦痛がすべて不幸とは僕は思いません。
せっかく経験するのであれば、それらを一つひとつ丁寧に受け入れ、乗り越えていくことで、「新しい自分を再構築する」という楽しみが待っているかもしれないからです(実際、このブログを続けられているのは、こうした経験のおかげですしね)。
そして、月並みかもしれませんが、「人の痛みが分かる人間になる」うえでは、無駄にはならない経験かなと思っています。
◆
と、ここまで書いていたものをカウンセラーさんと共有しながら、当日はさらに深堀していきました。
話してみて気づいたのは、普段つらつらと思ったことを思い浮かぶままに話しているときに比べて、格段に頭がスッキリしたということです。
確かに、自分の感情や思いを予め言語化するのは簡単ではないかもしれません。
でも、少なくとも僕の場合は、書き出すだけでもそれらの感情と距離が置けるので幾分気持ちが落ち着きますし、それをもとに他者に話すことで、気持ちが前向きにすらなってくるのです。
もし感情や思考が堂々巡りになっている方は、騙されたと思って一度試してみてもいいかもしれませんね。
ちなみに、僕の次回のカウンセリングは11月です(普段は3ヶ月に1回程度なのですが、今は転換期なので短期スパンでお願いしました)。
そのときに自分がどんなアウトプットをしているか、今から楽しみです。
(了)
ありがとう!をしている会員