こどもをもつがん患者でつながろう

ちゃっこ

群馬県 / 膵臓がん / ステージ4

2018-11-09 07:01:45

読書感想文から知る娘のおもい

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日記

夏休み恒例の読書感想文。
国語だめだめな娘が選んだのは、ホープツリーの冊子に推薦が載っていた『月のかがやく夜に』でした。

今週の朝礼で突然名前を呼ばれたそうです。
その感想文が市で優秀賞となり、校長先生から賞状をいただいたのです。
帰宅した娘から「ハイ、見てみ!」と丸めた賞状を渡され、あまりにも驚いて泣けました。
涙々のわたしを見て、「イエーイ!」と小躍りするばかりの、やっぱり言語表現力に乏しい娘でした(笑)

『月のかがやく夜に』…Amazonさんでも中古しかなかったので、もう生産していないかと思われます。
がんになったお母さんが、月のかがやく夜に、我が子に自分の病気や気持ちを伝える物語です。
すぐに読み終えることのできる、ほぼ絵本です。
4年生としてボリューム的にこれでいいのか?!ズルくないか?!と思いつつ、まぁ出しゃいい宿題だし、と放置でした。

夏休み、わたしの化学療法中に、娘1人待合スペースに軟禁状態で書きあげました。
「わたしは今、日赤の化学療法室にいます。」
と始まり、わたしの病状と自分の気持ちが、物語と照らし合わせながら書かれていました。
中でも、
「お母さんは、副作用で寝ていることもあります。でも元気なときにはたくさん遊んでくれます。」
「いっしょに遊んでいると、私は時々、お母さんの病気のことをわすれてしまいます。でも、それでいいと思っています。ずっと考えていたら、つらくなってしまうからです。」
「私は、学校の楽しい話をたくさんしてあげて、お母さんとたくさん笑っていたい。いっしょに笑って病気に向かっていきたいと思います。」
というような記述(コピーをとらなかったので記憶のみで残念??)が、心に残っています。
わたしの病気を娘がどう捉えているのか、初めて見えた気がしました。

わたしの病気について、娘は一度も泣きません。
どうもがんらしい、ということを一番最初に話したのも娘にでした。
クリニックでCT画像を診ていただき紹介状をもらった日、たまたま休校で娘が受診についてきていたからです。

4年生というのは、とても大人の話に首をつっこみたがる時期でもあります。
その後の検査結果、治療方針、腫瘍の増大や余命への不安も、わたしが夫へ向ける話を全て聴いています。
患者サロンにも都合のつく限りいっしょに参加をしています。

でも、うんうん、とよく話を聴いてはくれますが、どうも自分からは多くを話さないので(なにせ言語表現力が……)、頑張らせすぎではないかと心配ではありました。
心配なので、言動に注意をはらっていただけるよう担任の先生に手紙を書いたり、仲良しのママ友にも協力をあおいだり、家族以外の大人に話したいとき話せるよう脇をかためてみたりして。

でも、そんな生活を5ヶ月経た今思うのは、子どもってなかなか逞しいんだな、ということ。
親が病気になってしまったことは確固たる大問題で太い柱だけれども、同等に大事な柱を何本もお持ちのようです。
クラス、宿題、合唱団。林間学校の班編成や、市の行事……
並行して何本もの柱を持っていて、チャンネルを切り換えながら1つ1つに真剣に向き合っている模様。
親の病気が全てではない。

娘を信じて頼ろう、そしていつでも家族や先生や大人を頼ってよいことだけは伝え続けよう、と思いました。
わたしがふざけることを「楽しい」と捉えてくれている、わたしの病気を「つらい」と思う感情を知りつつ「時々わすれる」、病気に対して「いっしょに向かおう」という姿勢でいる…
そんなことを感想文から知ることができ、ほっとしました。

闘病生活が長きに渡るほど、一筋縄ではいかないことも増えてくるとは思います。
こんな思い、周りのお友達は誰もしていないのに可哀想に、とも思います。
もっと言えば、母の闘病を目の当たりにし、そして早くに母を亡くすという辛い体験をさせるのなら生まなきゃよかった、とすら思います。

それでも、生きてりゃいいことあるんだなぁ……
わたしたちにとって、今回の思ってもみない賞状は神さまからのご褒美でした。
泣けました。

  • リンママ

    ちゃっこさん

    はじめまして
    すばらしい娘さんですね(o^^o)
    感動しながら読ませていただきました。

    私ががんを告知されたのは9年前。
    まだ4歳だった娘にどうやって伝えようか悩んで、見つけたのがHopeTreeのHPでしたが、当時HopeTreeも立ち上がったばかりで、本の紹介ページくらいしか見所がなかったんです。
    そこで見つけたのが「月のかがやく夜に」。すぐに購入しました。
    でも、娘には結局読んで聞かせなかった。なんだか悲しくなってしまいそうで。(そんなストーリーではないのにね。)

    その時の経験が、今回えほんプロジェクトで私が絵本を作ろうと思ったきっかけです。1冊の中で真実を100パーセント伝えきれなくても、親子で笑って読めるがんの絵本があってもいいんじゃないかなー、って。

    「月のかがやく夜に」を読んで、その内容と向き合い、自分の思いを表現し、感想文で賞状までいただいた娘さん、本当にすばらしいです!
    そして、月に負けないほどのかがやくような笑顔、とっても可愛らしいですね^ - ^

    長々と失礼しましたm(_ _)m

    2018-11-09 08:14:32

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    • ちゃっこ

      うわぁ~リンママさん!!!
      あたたかぃお言葉をどうもありがとうございます。
      感激です。
      かりんも「すごいねママ!ママのバレッタ書いた人がりんりんのこと誉めてくれてる!」とはしゃいでいます。
      これも大きなご褒美です✴️

      「月のかがやく夜に」、リンママさんもお嬢さんにとお思いになったのですね。
      そう。悲しくなってしまいそうとの受けとめ方、わかる気がします。
      深刻な語り口というわけではないのですが、絵も文も静か静か…
      その静けさが、わが家のような答え合わせならまだしも、初めて伝えるときのお伴にはちょっと寂しいかもしれないな…

      そして、子ども向けの本だからと飛びつくのではなく、わが娘にどうかなとじっくり選ばれるリンママさんがまたさすがだなぁと。
      しかも、なかったら創ってしまわれるんですもの✨

      8月、初めて築地のキャンサーフォーラムに行きました。
      登録してから2ヶ月たらずのCPのブースをみつけ、思わず、お世話になっておりますとご挨拶をしました。
      そこで「ママのバレッタ」を知りました。
      「京都のリンママさんが描いたんですよ」と教えてくださいました。

      手にとらせていただいたのですが、まず絵がかわいくて優しくて、色が心にキューっとしみて涙がこみあげ。
      とっさに堪え、ほとんど読めずに置いてしまったんです。
      わたし自身、完全にハゲてそれこそ娘にバレッタやらシュシュやらあげたばかりだったので、尚のこと包まれる気持ちになったかもしれません。

      あとから、涙こぼれてももっと見せていただけばよかった…と後悔して、娘に話しました。
      「メディアルームの先生に言えば、学校に寄附してくださいって申し込めるかねぇ?」などと言ってくれつつ日が過ぎる中で、出版の運びを知りました。
      わが家に届く日が本当に本当にまちどおしいです。

      余談ですが、表紙をみてもう一つびっくり。
      リンママさんのご本名でしょうか、ひらがなのお名前。
      わたし、最初の「た」がちがうだけであと5文字まったくいっしょです?
      どうでもいいことで喜んでごめんなさい(笑)

      本当にありがとうございます?

      2018-11-10 09:17:27

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      • リンママ

        えぇ〜!そんなんですか??
        もう気になっちゃって、私の名前の「た」を「あいうえお」から順番に当てはめて考えていますww
        しかも可愛がってたペットのうさぎの名前が「りん」だったので、「りんりんちゃん」と呼んでました( ◠‿◠ )

        「ママのバレッタ」安心してください、泣けるような話ではありませんので^ - ^
        私の母は、読みながらずっとケタケタ笑ってました。(そんなに笑える⁈って内心驚きましたけど(^◇^;))

        2018-11-10 09:39:32

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        • ちゃっこ

          お母さま、ずっと笑って読まれたんですね~
          ますますまちどおしいです?

          リンママさん、今日はきっとたくさんの方へのお返事にてんてこ舞いの一日だったことと思います。
          そんな日に本当にありがとうございました!!

          遅ればせながら拝見したんです。おはよう日本。
          なんて知的でお上品な方なんでしょう!!
          お嬢さんも控えめで素敵?
          嬉しくて、また感激…

          りんちゃんやご本名からまで厚かましくもご縁を感じ、これからもどうかよろしくお願いいたします。
          そしてわたしは「の」です?

          2018-11-11 00:58:44

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  • とし

    ちゃっこさん
    おはようございます?
    こころが温まる日記を読ませていただき、ありがとうございました?
    とても素敵な娘さんですね(^^)
    子どもって、親が思っている以上に、しっかりしてますよね(^^)
    自分の時は、どうだったんだろう?
    …遥か昔で忘れてしまいました?

    2018-11-10 09:26:35

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    • ちゃっこ

      としさん❣️ありがとうございます!!

      小さいときから毎日いっしょにいるわが子、いつしっかりしてしまったのかわからないものですね~
      家ではだらしなーぃ姿のままだから(今日は合唱が休みだから未だに起きてこないし?)本当にさっぱりわかりません。

      幼稚園や学校をはじめ、社会の中でたくさんの経験をさせてもらって、育てていただいてるのでしょうね。
      ありがたいことです。
      家庭は羽をやすめる基地でいたいと思いながら、副作用や治療に翻弄され以前のようにはいきません。
      それでも育ってくれてるようです。
      ありがたいことです??

      としさんはどんな子だったのかなぁ?
      わたしは超しっかりの大人こどもだったので、思春期の崩壊っぷり半端なかったですよー?

      2018-11-10 10:36:28

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  • とも

    ちゃっこさんこんにちは!
    娘さんの授賞おめでとうございます!
    ちゃっこさんの病状を理解して、一緒に病気と向き合ってくれる。
    タフで優しい娘さんですね✨

    一緒に通院してくれるなんてすごい!

    うちの3歳の2女なんて
    この前一寸法師を読み聞かせてあげていたら、
    「今度は私が読んでみる」
    というので本を手渡したら

    一寸法師が手のひらに乗っている
    絵のページで
    「おててが大きくなりました」
    と読みました?
    「違うよ!一寸法師が小さいの!」
    と教えましたが、本の内容を全然理解してくれていなくてがっかりです?

    ちゃっこさんの娘さんはほんとにしっかりされていて羨ましい?
    というかうちの3歳とくらべては失礼ですね?

    2018-11-12 12:15:14

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    • ちゃっこ

      ともさーん!ありがとう!!?

      娘ちゃん可愛すぎますー!!
      一寸法師がガリバー旅行記に?
      純粋で素直だからこそ✨

      うちの3歳♂はハチャメチャですよ~
      交通ルールの絵本、歩行者信号の点滅をみた女の子が足に急ブレーキして「くの字」姿勢で止まってるのですが…
      その姿勢と「?」マークを見て、いたってまじめに「青はすすむ。赤はとまる。青点滅は、おならをする」と読んでます?
      そもそも、一寸法師など最後まで座って聞けない??

      だけど、今だからこそのそんな勘違い、うんと楽しみたいですね!
      あ。でも9歳は9歳で、納品書を堂々と「なっぴんしょ」と読みやがりますがね?

      しかし女子はほんとにタフ!
      頼りになりますよね~
      ともさんちは娘ちゃんばかりだもの、たちまちみんなでママをとりっこで世話やいてくれるようになるでしょね?

      プチ入院して2回目FOLFIRINOXなうです。がんばります?

      2018-11-12 14:58:12

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