こどもをもつがん患者でつながろう

ぱん

茨城県 / 肺がん / ステージ4

2019-08-26 16:07:37

モヤモヤすること(長文)

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日記

肺がんステージⅣの診断を受けて、気が付けば2ヶ月近く経とうとしている。

自分が肺がんであることは、もうどうしようもない事なのもわかっている。

でも、どうしても納得いかないことがある。
それは、町医者の誤診により診断と治療が遅れたこと。

その町医者とは、近くの呼吸器内科の院長。地元では腕が良いと評判だそうだ。
1月中旬から咳が止まらなくて、別の病院でも治らなかったので、今年の2月下旬、近所の人の勧めもあってその病院を受診した。

初診でレントゲンと呼吸機能の検査をした。そして『がんや結核ではない。あなたは100%喘息です。良くならない時は、大きな病院を紹介します』と言われた。

その時すでに咳や血痰があったので、がんではない喘息が原因だと言われて、その言葉にどれだけ安心しただろう。怖い病気じゃなくて本当に良かったと思った。微熱や頻脈もあったが、特に心配ない程度だと言われた。

その後、経口ステロイド治療が始まったが、減薬するとなぜか咳が悪化してしまう。そんな状況が続いていた。でも、喘息の治療は時間がかかるものだと言われ、そんなものかと思ってしまった。

3月下旬頃、肋骨や背中に鈍痛が出たが、咳のしすぎだと言われた。さらに4月には肺炎になったが、5月になっても肺の影が消えない。『あなたは治りが悪い。肺炎でうけた肺の傷が残っているのだろう。6月末まで様子をみよう』と言われた。

6月に入ってすぐ、肋骨あたりに激痛が走り動けなくなった。さすがにおかしいので、主治医にこちらから早く精密検査を受けたいと催促した。
渋々承知してくれたが、まず『肺炎が治らないのはあなたが無理をしているからではないか』と言われた。その頃すでに仕事を辞めていたし、息苦しくて動くのもやっとだったので、そんなことはないと答えた。

それから『医者にも格というものがある。そのへんの若い医師の診断にあなたが惑わされたら困るから』と言う理由で、胸部疾患専門機関の院長に診察を受けるよう指示された。
治らないのは私のせいだと言われるし、病院は指定されるしで腹が立ったが、その病院は私も知っていたし、この人よりはよほど信用できるかもしれないと思い、承知した。

翌日、その胸部疾患専門機関で血液検査とレントゲンと院長の診察を受けた。診察の際、アレルギー性肺炎の可能性があるので検査入院するよう言われた。その病院での担当は若い女性医師に決まった。

ところが、すぐに状況が変わった。確かにレントゲンに肺炎の影はあるが、腫瘍マーカーが異常値を示したのだ。数値から、悪性腫瘍である可能性があるということ。また、お薬手帳の履歴から、これだけステロイドを使って肺炎が治らないのはおかしいということも言われた。

そして、担当になった女性医師から、私が喫煙歴のない若い女性であることから遺伝子変異のある肺がんである可能性が高いことが告げられた。さらに喘息ではないことも告げられた。

その後、病院の配慮により、気管支鏡検査→PET検査→骨シンチ→全身麻酔で生検と異例のスピードで検査が進んだ。検査結果を待っている間に胸水が溜まり、私は一日のほとんどをベッドの上で生活するようになっていた。

そしてちょうどひと月後の7月に、肺のリンパ節(肺門部分)が原発の肺腺がんステージⅣであることがわかった。肺腺がんと言っても、肺の中からがん細胞は見つからなかった。

肺の影は、リンパ節の腫瘍に肺が押されて無気肺になっている部分だそうだ。実は、2月下旬に撮ったレントゲンにもうっすらその無気肺になっている部分が写っていたらしい。

呼吸が苦しいのは右の肺の一部が無気肺になっているから。また、その部分は空気が通らないので中で繰り返し肺炎を起こしていたのだ。頻脈や微熱もそのせいだった。

すでに肋骨と背骨と坐骨、肝臓、左鎖骨上のリンパ節にも転移があった。背中や肋骨の痛みの正体は骨転移だった。咳も血痰も頻脈も微熱も肋骨の痛みも、結局はすべてがんのせいだったのだ。

元気な時はよく自分でリンパマッサージをしていたので、少なくとも4月の段階では鎖骨にしこりなんてなかったと思う。

数日後、ALK陽性という遺伝子変異があることもわかり、分子標的薬での治療がはじまり、今に至る。

私の腫瘍は、いわゆる縦隔部分にあり、レントゲンには写らない見つけづらいタイプもの。CTでないとわからない。そんなタイプの肺がんがあるなんて、この病気になるまで知らなかった。

前の病院の院長は、ただ若いからって理由だけで私ががんではないと思ったのかな。そして、何を根拠に喘息だと思ったのかな。
紹介状を渋ったのは、もしかして私がなかなか治らないから、自分の手でなんとかしようと意地になっていたのかな。

でもベテランの呼吸器内科の医師なら、喫煙歴のない若い女性が肺がんになる可能性はゼロではないことを知っていたはず。

それに、ALK陽性の人は一般的に進行が早いそうだ。肺門がんは初期でも比較的症状が出やすいらしい。

これも、がんとわかってから知ったこと。
今さら知ってもどうにもならない。

病気になったのは医師のせいじゃない。それはわかっている。でもせめて、もっと早く精密検査を受けたかった。
もしかしたら、ここまで転移してなかったんじゃないかな。悔しいな。

私の検査結果はもちろん前の病院の医師の元に届いている。結果を見てどう思ったんだろう。

せめて文句のひとつも言いに行きたいけど、きっと医師は謝らないだろう。もしかしたら、何か言われてもっと嫌な気持ちになるかもしれない。

悔しいけど私には訴訟を起こすお金もないし、正直あとどのくらい時間が残っているのかもわからない。あまり時間がないのなら、できれば楽しく過ごしたい。と言いつつも、あわよくば寛解したいと思っているけど(笑)

答えなんて出ないのに、色々考えてしまう。
このモヤモヤする気持ちは、どう消化したらいいのかな。

  • akira

    私は眼科で「顔面麻痺起こしてるから、耳鼻科で診てもらったら?」と言われ京都でも大きな国立病院の耳鼻科で診てもらいました。
    その時の診断結果は「ベル麻痺」と言う一時的なものとの事。
    2.3ヶ月もしたら治ります!とステロイド系の薬を処方されたけど、いつまで経っても治らず。
    また、首の後ろあたりにシコリがあったのだが「これは関係ありません」と言われ…
    結局、いつまで経っても治らないので、組織の一部を取ったら(そのシコリから)癌が見つかりました。

    その時点でステージ4((((;゚Д゚)))))))

    まぁこんなもんです(笑)

    この時、思いました。
    医師って、自分の専門分野は強くても、ほんの隣の知識すらない。

    悔しい気持ちは痛いほど分かります。

    でも、そんな事に時間と労力を費やしている余裕は私たちにはありません^ ^

    私は、その時の医師の事は今は特になんとも思ってません。
    出来れば、私と同じような人を作らないようにしてもらいたいけど、医師も神様じゃないんで^ ^

    一緒に乗り越えましょうね?

    2019-08-26 22:42:39

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    • ぱん

      akiraさん
      コメントありがとうございます。
      読んでくださった方もありがとうございます。

      akiraさんも誤診を経験されているんですね。

      見つかりやすいがん、そうでないがん。
      もしかしたらと考えてくれる医師、そうでない医師。

      きっと、私の選択やいろんな条件が重なった結果なのだと思います。

      医師は神様じゃない。そうですね。どんな名医でも誤診はあるでしょうし、私ももう同じような思いをする人は作らないで欲しいと思っています。

      なかなか難しいのかもしれませんが、少しでもおかしいと感じたら最悪な結果にならにいように、自分の経験だけに頼らず他の医師の意見も積極的に聞いてほしいなと思います。
      同時に自分自身で気づける力も欲しいところですけど、少しは身に付いたかな(^.^;

      最近は楽しいことがあると、逆にやっぱり悔しいな〜おばあちゃんになるまで長生きしたいなと思ってしまう自分が居ます。でも、もしあのまま通院していたら…と思うと、あの時点で見つかって良かったのかなとも思います。

      この場で溜まっていた気持ちを吐き出させてもらって、少し楽になりました。ありがとうございます。

      もう少し時間がかかりそうですが、この気持ちを乗り越えていきたいです。

      2019-08-27 09:13:08

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  • とっしー

    ぱんさん、胸中お察しします。
    モヤモヤしますよね。

    私は6月の会社の健康診断で異常無しでした。8月に風邪を引き、行きつけの病院にみてもらったところ、「夏風邪」と診断。
    9月に激痛でのたうち回り、かかったことのない地元の病院へ。
    診断は肝臓がん、ステージ4。がんの大きさは大人の頭部並み。推定重量5キロ。末期確定。大至急家族呼んでください。こんな感じでした。
    自分では4月くらいから太ってきたと思っていました。(結果的には腫瘍がむくむくと成長してたんですね)

    ここで、突っ込みどころが2ヶ所。
    6月の会社の健康診断の判定異常無し。スルー。
    そして8月の風邪という謎の診断。
    いずれも腹部の触診、聴診器はやっています。
    いまだに思い出すとイラッとしますけどね。でもそこで治療してたらもっと悪い結末を迎えてたと思うようにしてます。

    この話は18年前の話です。
    土俵際から何とか持ち直してます。

    同じ茨城県民じゃないですか!応援してます!

    2019-08-27 19:02:14

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    • ぱん

      とっしーさん
      コメントありがとうございます。

      大人の頭部並み!そんな大きな腫瘍が見落とされてしまうなんて。健康診断もすべての病気発見に有効なのかはよくわからないですね。

      セカンドオピニオンはやっぱり大切ですよね。幸い今の主治医の先生はとても一生懸命やって下さる信頼できる方なので、あの時紹介状を書いてもらって本当に良かったと思っています。

      とっしーさんは寛解されて色んな活動をされているんですね。同じ茨城県民として、とても心強いです。私も希望を捨てずにがんばります(^^)

      2019-08-28 07:38:09

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