こどもをもつがん患者でつながろう

花木裕介

千葉県 / 中咽頭がん / ステージ4

2019-10-22 11:43:53

夢を追いかけるべきか、現実を生きるべきか。

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日記

ブログ記事「夢を追いかけるべきか、現実を生きるべきか。」を書きました。よろしければご一読ください。

https://ameblo.jp/hanaki-yuusuke/entry-12537931179.html

(以下、本文転載)
こんにちは、がんチャレンジャーの花木裕介です。

ラグビージャパン、ベスト8で敗退してしまいましたね……。

でも、僕たちはその戦いぶりに、大きな勇気をもらい、夢を見させてもらいました。

選手の皆さんには、本当にお疲れ様と言いたいです。



さて今、ジャパンの躍進により、ラグビーに注目が集まっていますが、日本のラグビー選手の多くは企業チームに所属しています。(中にはプロ契約の選手もいるようですが)

サッカーや野球といったプロスポーツと比べ、トップアスリートとしてはそれほど多くない給料をもらいながらトレーニングをしているようです。

ある意味、企業に守られているともいえますが、仕事においても、専従サラリーマンほどには働けないでしょうから、引退後のキャリアなどを考えれば、なかなかリスクは大きいのではないかと推測します。

とある選手が、「僕たちはすべてを犠牲にしてワールドカップに挑んでいる」と言っていましたが、本当にその通りなんだと思います。

そんな環境で夢を追いかけている。

なぜこんな話をしているかというと、実は僕自身、夢を追いかけていた頃のことを思い出したからです。



僕は、27歳のときに新卒で入ったマスコミ関連の会社から心機一転、ライター職として新たなキャリアを歩み始めました。

新卒時に、希望していた出版業界にことごとく落ち続けたのですが、その夢にほそぼそとながら近づこうと思ったわけですね。

その後も、出版業界の道は遠く、だけど諦めきれずに編集職にこだわり続けました。

30代に入り、家族もでき、さすがにわがままを言える年齢ではなくなってからは、「自分が出版する側に回ろう」と決め、本業の傍ら執筆を始め、数年かけて商業出版を実現しました。

自著が書店に並んだとき、夢の一部が叶った喜びで心が震えました。

しかし、そのとき、僕はすでに36歳になっていました。

当時、勤務先では主任職。達成感を抱きつつも、ふと我に返り周りを見てみると、同級生がどんどん管理職などに昇進しており、急に焦りを感じ始めたことを思い出します。

自分の夢を叶えた次は、家族のために地位と安定を手に入れたいと思い、僕もキャリアアップに向けて管理職を目指しましたが、それまで編集職にこだわっていた僕にとって、それはなかなか高いハードルでした。(新聞記者など一部の高給取りを除き、編集職は比較的給与水準が低いことで知られています)

そして、その最中に今度はがんになってしまいました。

いやー、世の中そんなに甘くはありませんね。

復職した今も、一旦病気に侵された体と9ヶ月の休職というハンデは、簡単には克服できていません。

同級生どころか、年下にもどんどん追い抜かれていくわけですよ。

まあ、悔しいといえば悔しい。

だとしたら、僕は夢を追いかけなければ良かったのでしょうか。

もっと現実に目を向け、コツコツと会社員として歩んでいたほうが良かったのでしょうか。

でも、やはり自分の夢に向かっていたときのワクワク感は、今も財産ですし、その経験は今の自分にとって掛け替えのないものだったりするわけです。

そして、今も新しい目標が見つかると、それに邁進しようと、また突き進んでしまう自分がいるんですね。

つくづく自分は、「青臭いなー」と思いますが、そんな人間がいてもいいのかなと、ジャパンのメンバーを見ていて思うようにもなってきました。

お金がなければ生活はできない。でも、夢や目標がないと、生きているハリがない。

これまでのように、いつ何が自分に起きてもいいように、自分の信じた道を歩んでいこうと思っています。

ジャパンの皆さん、これからも応援しています!

(了)


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