2023-06-10 16:13:18
希望とは
日記



緩和ケアのために入院している患者さんとの会話の中で、考えさせられたことがある。
それのテーマは希望について。
ホスピスでは、二つのタイプの入院があって、ターミナルケアと緩和ケアが存在する。
もし緩和ケアで入院して、痛みやいろんな問題が解決されれば、退院という方も入院患者さんの約20%くらいおられる。
この患者さんは緩和治療で入院された方だ。だから入院初日に退院の可能性もあり得ることを伝えられていた。
患者さん:
私ここに来た時全く希望がなかったの。ただホスピスに来たいって思ってただけで、でも今可能性として家に帰ることができるって聞いて、えーそんなこと言われてもって、ここにおいてくださいって頼みたくなっちゃう。
私:
突然湧いて来た希望に戸惑っているんですね〜。
患者さん: そうね。でも希望って何かしら?
私:
希望って一体なんでしょうね?
すごく掴み辛いものですよね。
この宿題、明日までに考えてきます。
次の日…
私:
昨日ホスピスの周りを歩いていて、空を眺めてたら、木の葉の後ろ側に太陽があって、自分の頭の位置を揺らすたびに太陽が見えたり、光の加減が変わったりしたんです。
それを見てたら、希望って木漏れ日みたいなものなんじゃないかって想いました。
自分の認知の状態や人生の立ち位置、そして木漏れ日を美しいって思う感性によって希望って大きくなったり、小さくなったり、見えたり、見えなかったりするんじゃないかと思うんです。
もし木を見て、木漏れ日が見えないのならちょっと角度を変えて見たら、木漏れ日が見えるかも、しれませんね。
希望とは木漏れ日のようなもの。
それが私の宿題の答えでした。
ありがとう!をしている会員
ゆうこりんこ
Larsenさん
「希望はこもれび」って、とっても素敵です。
日の光って、何とも言い難い温かさや未来を感じられますものね。
同感です!
2023-06-12 09:04:27
Larsen
ゆうこりんこさんへ
コメントありがとうございます?
希望ってすごく抽象的なことだと思うんです。
人間ってみんな具体的な希望を持っていなくても、希望があるから生きているって思うんです。
とくにターミナルケアの患者さんたちと関わっていると希望ってコロコロ変わるんですね。大きくなったり、小さくなったり、見えたり、見えなかったり、突然全く違う希望が湧いてきたりするんですね。
だから木漏れ日を見ていて、もし太陽が自分の人生に燦々と光っていなくて、希望が見えづらい時、立ち位置や人生のに対する視線のあり方で希望が見えてくることもあるんだと思います。
それに燦々と木漏れ日(希望)が差す日は、充分に木漏れ日を楽しんで、木漏れ日が見えない時は目を凝らしてみればどんな時にも木漏れ日(希望)はあると思うんですね。
2023-06-12 10:43:20