こどもをもつがん患者でつながろう

ゆうた

東京都 / 大腸がん / ステージ2

2017-11-17 22:52:54

自分に素直になったこと。

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日記

病気になる前の僕は、とても欲深く、とても迷っていました。



出世をしたい。

裕福な暮らしがしたい。

幸せな家族生活を過ごしたい。

幸せそうに見られない。

頭良く見られたい。

人望があるように思われたい。



あれもこれも求めながら、どれも手に入れていない中途半端な状態。

これでストイックな努力家ならまだ救われますが、めんどくさがりの楽したがりなので、質が悪い。努力に結果が伴わなくても頑張った気になって、その頑張っている姿で評価されたいという自己顕示欲の悪循環。



今振り返ると本当に恥ずかしいし、イタい。

当時の上司、同僚、部下にとっては、本当に扱いずらい人間だったと思います。



でも、病気になって、自分の人生を日本人の平均寿命では考えられなくなったときに、不思議なことですが、肩の荷が下りたような気持になりました。

自分の人生の時間が思った以上に短くなった(かもしれない)ことが分かったとたん、本当に必要なものだけ欲しよう、利己的な自己満足や承認欲求からくる欲望は捨てよう、とそれまでの執着が嘘のように、あっさりと、思えました。



限られた時間の中で多くは望めないのだから、本当に大事なものとだけ向き合おうと思えました。



欲求の断捨離がはじまりました。



地位や名誉はどっちみち一握りの人間しか得られないんだし、その一握りになるための努力をしているわけでもないのだから、望むのはやめよう。



お金に関しては今の生活水準で十分幸せに生きているのだから、多くの望むのはやめよう。



他人に自分が良く映っているかを気にするのではなく、自分がしたいことをするために、羨望を望むのはやめよう。



残ったのは、月並みですが、家族と友と思える人たちとの時間。

治療を支えてくれている身近な存在に感謝し、少しでも恩返しをしよう。

幸せか不幸せかは結果論として、家族と過ごす時間を大事にしよう。



あれもこれも望むのをやめたら、生活がとても楽になりました。

好きな仕事を背伸びせずに等身大でさせて頂き、休日は家族と過ごす。

人間関係や仕事関係の悩みも激減し、ストレスフリーなメンタル。



僕はがんになっていなければ、きっと今頃、出世欲と怠慢と似非イクメンを足してぐちゃぐちゃに混ぜたような面倒くさい人間になって、自分自身もぐちゃぐちゃになって、いつか壊れていたのではないかと思います。食生活も乱れていたので、がんでなくても、別の病気に苦しんでいたかもしれません。



僕にとってがんは、神様が、『一旦下りていいよ。楽にやりなよ。』と、差し伸べてくれたはしごだと思っています。



下りたからこそ地に足がついて、35歳の今頃になって、自分の足で歩けている気がします。

  • つう

    ゆうたさん、はじめまして。
    ゆうたさんの日記に強く共感しました。

    ぼくもこの病気になって、家族と過ごす時間がよりいとおしく感じられるようになりました。
    大切な時間を自分や身の回りの人の幸せに繋がるように使いたいと思えるようになりました。
    管理職昇任試験は必要ないと感じ、クラスの子達をゼロベースのプラス評価で見るようになりました。
    そうしたら、ゆうたさんと同じくストレスからかなり解放されて楽になりました。
    等身大で地に足を付けて、大事なものとだけ向き合うことが大切、今ならゆうたさんがおっしゃることがよくわかります。
    震災をへて、病気と関わって49才にしてようやく気づきました。

    2017-11-18 06:24:51

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  • かんちょい

    ゆうたさん

    はじめまして。日記を拝見して、まさにそうだ!と。本当に同感です。

    僕が最初に罹患して手術したのが30代中頃で、仕事では一番忙しく、それが実績や社会的評価に反映される時期だった気がします。
    今思えば仕事も家庭も完全に自分のエゴでしかなかったと反省してます。

    家族の支えがあってこそ、僕は罹患から4年も経過できたと思ってます。(と言っても現在は再発転移してしまいましたが...。)

    術後も仕事に没頭してましたが、第2子誕生をきっかけに、仕事も転職しました。長年のキャリアやしがらみから環境を変えることで、中途半端な重責やプライドも一旦リセットし、家族や仲間と過ごせる時間をこれからは最優先しようと思えるようになりました。

    まだまだ人生これからですからね!

    2017-11-18 07:15:14

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  • とっしー

    ゆうたさん、はじめまして。

    まったくの同感です。
    でも私は欲深いのは変わらないかな(笑)

    病気した直後は「ただ生きていたい」と思っていたのに、元気になったら「色々旅行したい」「美味しいものをたらふく食べたい」やがて「結婚したい」「一戸建てが欲しい」と、どんどん欲深くなりました(笑)
    でもそれが生きるエネルギーなのかもしれません。
    欲望を一つ一つクリアすることで、生きている実感を得ているのかもしれません。

    しかし、「仕事」に関する欲望は一つもありません(笑)
    考え方も「自分ファースト」なので、会社的には微妙な人間に写っているかもしれませんね。

    ちなみに今の欲望は「今冬、子供達とスキーに行く」です。

    2017-11-18 10:03:37

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  • ゆうた

    beeさん⇒コメントありがとうございます。ほんと、視点ががらりと変わりました。結果的によかったなと思っています。

    つうさん⇒はじめまして、コメントありがとうございます。仕事に没頭すると本来の目的とは異なる『余計なもの』にも執着が出てきますよね。僕は病気を通してその辺の欲求は非常にスリムになった気がします。時間や行動に制約が生じる病気だからこそ、余計なものに惑わされず、地に足つけていきたいものですね。

    かんちょいさん⇒はじめまして、コメントありがとうございます。再発転移、しんどいですね。プライドのリセット、すごく大事ですね。奥様は喜んでいらっしゃるんじゃないでしょうか。お互い家族ある身、せめて子どもたちの就職までは見届けられるよう、頑張っていきましょう!

    とっしーさん⇒はじめまして、コメントありがとうございます。とっしーさんのおっしゃる『自分ファースト』の欲求が深くなること、共感します。がんを通して生きる意味や時間が有限であることを思い知らされますし、再発して行動が制限されるという恐怖も常に付きまといますからね。出来るうちにやりたいことをやって、生きる意味につなげる。僕も今回の入院~手術~抗がん剤治療を終えたら、家族で温泉旅行に行こうと計画しています(笑)。

    2017-11-18 17:13:09

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  • 希実パパは漬物売人

    ゆうたさん、はじめまして。
    私は52歳のおっさんです(笑)

    ゆうたさんよりは少し長く社会に出てるかな?(笑)

    お若いのにお辛い気持ちを察します。
    また、その若さで素晴らしいお考えをお持ちになり、感服致しました。

    癌告知前まで今年は昇格だと自信に溢れ、入院中も今期の仕事に期待していました。
    結果、その欲は消えてしまいました(笑)

    欲はあればあるほど、欲しくなる。

    今は生きられる事が一番幸せだと感じ、欲少なきにて日々過ごしてますよ。


    2017-11-18 20:50:28

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  • cyberoptic

    わかる。わかります。
    もしかして(かつての)私の心の中をのぞいてました?

    そう、かつての。
    私も欲ドリブンなワーカホリックな生活が、病気&看病で一変して今に至りますが、いまだに葛藤はあります。

    ゆうたさん、その若さでそこまで到達できて尊敬します。

    変化を畏れず、適応していく。一個体の人生の一部分で「進化」していける人間の心ってすごいですね。

    今を生きる、を私も今一度考えたいと思います。ありがとうございます。

    2017-11-18 22:55:57

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  • ひらめ

    とってもわかります!
    私も色んな煩悩⁉️が渦巻いてまさに
    ぐちゃぐちゃな人間でしたが病気を
    機に、どんどん思考もシンプルに
    なってきました。
    ★出世欲はないけど、仕事は好きだし
    なるべく長く働いて社会と関わって
    生きて行きたい。
    ★家庭では、もう子ども達がある程度
    大きいせいもあるけど、とにかく自力で
    自分の人生を歩める力をつけてくれれば
    それで良い。

    さしあたり今はこれだけですね。
    まだ再発したり余命宣告されたわけでも
    ないのに不謹慎かもしれないけど、
    私はよく「来世でやりたいこと」を
    思い浮かべます。意外に沢山出てきて
    楽しくなります?ってことは煩悩が
    捨てきれてないんですかね~?
    病気に向かっていると絶望感、焦燥感、
    無力感に襲われる瞬間がありますよね。
    それらも全部受け止めて、脳内断捨離
    しつつ、シンプルに暮らしたいです。

    2017-11-19 03:47:35

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  • やーこ

    とても共感です。
    自己分析も同じです。

    私の場合、
    生まれて初めて命をかけて
    頑張っていることは
    ガン治療です。
    それまでは中途半端に生きてきました。
    今一生懸命です。
    きちんと生きています。

    悔しい、辛い、
    けれども、私が病気になって
    環境も180度変わりましたが
    これで良かったと本当に思っています。

    これでもかってほど、
    断捨離してます(*´▽`)
    ですがやり残した事、夢は持っています♪
    まだまだ長生きしましょう!!٩(ˊᗜˋ*)و

    2017-11-19 15:07:16

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  • ゆうた

    希実パパは漬物売人さん⇒はじめまして、コメントありがとうございます。素晴らしいお考えだなんて大げさです。むしろ、今となっては当時のストレスフルな状況から正当に降りる言い訳を得たと思っています(笑)。生きるってそれだけで素敵なことだなと思っています。お互い毎日を大事にしましょう。

    りえごんさん⇒はじめまして、コメントありがとうございます。老成…ほんとその通りです。この数年で一気に老け込みました(笑)。長生きする保証はない体だからこそ、周囲の人よりも生き急がないとと思ってます。診察、いい結果だといいですね。ハムスター、飼えるよう祈ってます。

    cyberopticさん⇒はじめまして、コメントありがとうございます。心の中、のぞかせて頂きました(笑)。人間って思った以上に変化にちゃんと適応できるなと最近感じています。お互い、変化の激しい生を楽しみましょう。

    ひらめさん⇒コメントありがとうございます。長く働くって大事ですよね。出世や名声は後からついてくると思えば、いかに自分が長く楽しく働くかがほんとに大事だと思います。来世については僕も考えます。でも、来世は鳥や蝶かもしれないですよ?人間である保証はないんですから、体力的金銭的に余裕があるようであれば、思い浮かべる来世でやりたいこと、今やっちゃいましょうよ!

    やーこさん⇒はじめまして、コメントありがとうございます。コメント、共感します。僕も、病気になってからが生きている実感をきちんと感じられています。悔しいことつらいことあると思いますが、その中の楽しさ見つけてお互い長生きしましょう!

    2017-11-19 16:54:02

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