2018-09-20 08:14:00
子育てがん患者として抱えてきた不安と希望
日記
      先日、キャンサーペアレンツ代表の西口さんのお話を伺い、自身のブログに以下のような記事を書きました。
「子育てがん患者として抱えてきた不安と希望」
https://ameblo.jp/hanaki-yuusuke/entry-12406220975.html
これからも仲間が増えるといいなーと思っていますので、よろしければご一読くださいませ。
(本文転載)
早速ですが、ブログのタイトルにもあるとおり、僕は2児(いずれも男)の父です。 
妻からは、「いや、3兄弟の長男でしょ」と言われていますが、一応親の役割も担っています(のはず!)。 
がん発覚前は、平日は全力で働き(稼ぎ)、土日は全力で遊ぶという形で、妻と協力しながら子育てをしてきたつもりです。 
もちろん、それが半永久的に続くと信じながら…。 
しかし、発覚後は、その終焉を嫌でも意識しました。 
「あと何年くらい、一緒にいてやれるんだろう」 
「万一のことがあったら、その先この子たちはどうやって成長していくんだろう」 
「そもそも教育資金は足りるんだろうか」 
幾多の不安が募りました。 
ただ、僕の場合は、治療前から、「治療さえやり抜けば、回復の見込みは十分ある」と主治医から言われていましたので、とにかく「治療をやり抜く」というミッションに意識を傾け、不安を押し殺していました。 
そして、それでも万一のことがないとも限りませんでしたので、子どもたちに残せるものとして、治療を始める前からこのブログを書き続けていました。 
先のことを考えるのではなく、「今、自分にできること」に注力するよう心がけていたのです。 
そして、幸いこの「ブログ」というツールのおかげで、僕は自分の不安や悩みをアウトプットすることができ、それに対して、がん患者の方や治療経験者の方からのメッセージやコメントを通じて、たくさんの情報をインプットすることができました。 
いうなれば、そこに小さなコミュニティが生まれていたという感覚でしょうか。 
これは自分にとって思わぬ副産物でしたし、治療を乗り切る力をたくさんいただきました。 
がん患者にとって、同じ境遇のがん患者の方とのコミュニケーションは、一つの希望なんです。 
◆ 
先日、胆管がんステージ4で、抗がん剤治療を続けていらっしゃる西口洋平さん(1女の父)のお話を伺う機会がありました。 
3年前に35歳でがんが発覚し、手術することになったものの、開腹したら転移が見つかり、手術することすらできなかったそうです。 
決定的な治療方法が見つからない中、今も週一回の抗がん剤で、状態を維持されているとのこと。 
そんな先の見えない状況で、家族や仕事のことなど父親としてさまざまな不安がある中、それらを共有できる同じ立場のがん患者がいないことに西口さんは気づかれ、それならいっそのこと、と立ち上げられたのが、「一般社団法人キャンサーペアレンツ」です。 
キャンサーペアレンツでは、子どもを持つがん患者同士がつながるためのSNSを運営しています。
僕も、治療中からこのサービスに登録しており、 
「世の中には僕より若くして罹患している方もたくさんいるんだな」 
とか 
「ステージ4なのに、なんて前向きに生きているんだろう」 
など、登録者の皆さんの動向に刺激や安心感を得ていました。 
そして、社会復帰後は、自らもキャンサーペアレンツサイト内の「日記」と呼ばれるサービスに投稿し始め、登録者の方とのコミュニケーションも生まれています。 
僕の場合は、回復の見込みが十分あると言われていた中でも、自分のためだけのコミュニティを作るので精いっぱいでした。
一方で、西口さんは、ご自身が先の見えない状況にもかかわらず、他者と他者をつなぐコミュニティを築かれ、登録者はすでに2,200名を超えているそうです。 
そんな精力的な活動を続けながら、5年生存率2.9%という現実を生きていらっしゃる西口さん。 
偉そうな言い方かもしれませんが、同じがんサバイバーとして、これは本当にすごいことだと感じています。 
「社会につながっていく方が増えれば、がんを取り巻く環境は大きく変わると思います。また、それによって、その人自身が元気になると思っているので、そんなサービスにしたいと思っています」(西口さん) 
もし身の回りで、このようなサービスを必要とされている方がいらっしゃいましたら、ぜひ紹介していただけたらうれしいです。 
ニックネームでの投稿もできますし、登録者全員が子どもを持つがん患者なので、余計な気遣いも不要です。 
僕もサイト内で投稿していますので、見つけたらぜひメッセージを送ってくださいね。 
▼キャンサーペアレンツサイト 
https://cancer-parents.com/
(了)
    
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